
「学校に行かないうえに、家でも全然勉強しない」
「このまま勉強しなかったら、将来どうなるんだろう」
「もしかして、ただ甘えているだけなのかな……」
不登校の子どもが勉強しない姿を見ていると、心配になりますよね。
不登校の子が勉強しないからといって、それだけで「甘えている」と判断することはできません。
心身が疲れていたり、今は勉強する意味を感じられなかったり、先のことを考える余裕がなかったりすることもあります。
私自身、中学生の頃に不登校を経験しました。
当時の私は、塾から出された宿題はしていましたが、それ以外に「自分から勉強しよう」と思うことはほとんどありませんでした。
それでも、少しずつ進路が見えてくると、受験に必要な勉強をするようになりました。

臨床心理士として子どもたちと関わるようになった今も、「勉強しない=甘え」と一括りにするのではなく、その子が今どんな状態なのか、なぜ勉強に向かえないのかを見ていくことが大切だと感じています。
この記事では、不登校の子どもが勉強しないときの考え方や、親としてできることについてお話しします。
- 不登校の子が勉強しないのは「甘え」なのか
- 勉強しない子どもに親はどう関わればいいのか
- 勉強しないままで将来は大丈夫なのか
- 本人が勉強を始めるきっかけについて
- 学校の勉強以外の「学び」の考え方
不登校の子が勉強しないのは甘え?

最初にお伝えしたいのは、不登校の子どもが勉強しないことを、それだけで「甘え」と決めつけることはできないということです。
勉強しない理由や背景は、その子によって違います。
学校のことで心身ともに疲れていることもあれば、勉強そのものへの意欲がわかないこともあります。
「勉強しなきゃ」と思っていても動けない子もいれば、今はそもそも勉強する必要性を感じていない子もいるでしょう。

私自身は、不登校だった頃に自主的に勉強しようとはあまり思っていませんでした。
だから、「不登校の子は本当は勉強したいけれど、できないんです」と一括りにするのも少し違うと思っています。
大切なのは、「甘えているのか、甘えていないのか」を判断することより、「この子は今、どうして勉強していないんだろう?」と考えてみることではないでしょうか。
不登校だった私は、塾の宿題だけしていました
私が不登校だった頃は、塾には通っていました。
勉強については、基本的に塾から出された宿題をしていたくらいです。
「勉強したい」と思って自主的に机に向かっていたわけではありません。
塾の宿題については、「これはやらなくてはいけない」と思っていたので、やっていました。
一方で、それ以外の勉強を自分から増やそうとは、あまり思っていなかったと記憶しています。
親から「勉強しなさい」と言われた記憶もほとんどありません。
そんな私にも、少しずつ変化がありました。
受験が近づき、自分自身でも進路を意識するようになってからは、塾で出されたものだけでなく、参考書などを使って受験に必要な勉強をするようになりました。
明確なきっかけが一つあったわけではありません。
時間が経つ中で自然と、「これからどうするのか」「どんな進路にするのか」を考えるようになり、そのために必要な勉強をするようになった、という感覚に近いです。
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不登校の子が勉強しないとき、親はどうする?
子どもが勉強しないと、「勉強しなさい」と言いたくなることもあると思います。
特に中学生になると、親御さん自身が高校受験を意識する場面も増えてきますよね。
ただ、本人に勉強する気持ちがまったくない状態で、周りから勉強だけを強く求めても、なかなかうまくいかないことがあります。
そんなときは、勉強量を増やすことだけではなく、まず本人の状態や関心を見てみてもいいのではないでしょうか。
学校の勉強以外の「学ぶ」に目を向けてみる
学ぶことは、教科書や問題集だけではありません。
- 好きなことを調べる。
- 興味のある動画を見る。
- 絵を描く。
- パソコンを使う。
- 料理をする。
- 好きなゲームについて考える。
こうしたことも、興味のあるものについて知ったり、試したり、考えたりする経験につながります。
もちろん、「だから学校の勉強はまったく必要ない」という意味ではありません。
進みたい進路によっては、教科の勉強が必要になることもあります。
ただ、今すぐ学校と同じように勉強することが難しいなら、本人が関心を持てるところから学ぶ経験を残しておくという考え方もあると思います。
進路を考えられそうなら、一緒に見通しをつける
少し気持ちが安定し、先のことを考えられるようになってきたら、「高校はどうしたい?」「どんな選択肢がありそうかな?」と、本人と一緒に進路について考えることもできます。
私の場合も、親が進路についていくつか提案してくれました。
ただ、最終的には私自身の考えを尊重してくれていたと思います。
そして進路が具体的になったことで、「そのためには、これくらい勉強が必要だな」と考えられるようになりました。
勉強そのものを目的にするより、本人が目指したいものと勉強がつながることで、動きやすくなることもあるのだと思います。
「勉強しないままで将来は大丈夫?」と不安になるとき
不登校の子どもが勉強していないと、親御さんが特に心配になるのは「将来」ではないでしょうか。

「勉強がどんどん遅れてしまう」
「高校に行けなくなるのでは?」
「このまま大人になったらどうなるんだろう」
先のことを考えれば考えるほど、不安になることもあると思います。
でも、今勉強していないことだけで、その子の将来すべてが決まるわけではありません。
一方で、進路によっては受験や学習が必要になることもあります。

だから私は、「今すぐ勉強させなければ」と焦ることと、「いつまでも何も考えなくていい」とすることの間を探していくことが大切だと思っています。
- 今は休むことが必要なのか。
- 好きなことならできそうなのか。
- 少し先のことを話せそうになってきたのか。
- 進路について考えられる状態なのか。
子どもの状態が変われば、必要な関わり方も変わります。
勉強を始めるタイミングは「本人の目的」も大切
私自身の経験では、進路が具体的になるにつれて勉強量が増えていきました。
「勉強しないと怒られるから」ではなく、「自分が考えた進路に進むために必要だから」という理由ができたことは大きかったと思います。
もちろん、すべての子が同じように動き始めるわけではありません。
進路の話をすること自体が負担になる時期もあります。
だから、本人の状態を見ずに「もう中学生なんだから進路を決めないと」と急がせる必要はないと思います。
ただ、少し先のことに目を向けられるようになってきたら、「どんなことに興味がある?」「どんな学校なら通えそう?」「そのために必要なことは何だろう?」と一緒に整理していくことはできます。
本人だけですべてを調べて決めるのが難しいときは、大人が選択肢を集めることも一つのサポートです。
大切なのは、親が決めた道に子どもを動かすのではなく、本人がどうしたいのかを尊重しながら一緒に考えることだと思います。
「勉強しない」だけを見すぎなくてもいい
子どもが不登校になると、「学校に行かない」「勉強しない」「生活リズムが崩れている」など、「できていないこと」がどうしても目につきやすくなります。
でも、その子の生活にはそれ以外の部分もあります。
- 好きなものに興味を持てる。
- 家族と話せる。
- 少し外に目が向いてきた。
- 将来について話せるようになってきた。
- 「これをやってみたい」というものが出てきた。
そうした変化を見ながら、勉強について考えていっても遅すぎるとは限りません。
勉強は大切です。
でも、勉強だけがその子の価値を決めるわけでもありません。
今その子にできることや興味のあることを大切にしながら、必要になったときに次の一歩を一緒に考えていく。
そんな関わり方があってもいいのではないでしょうか。
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まとめ|「勉強しない=甘え」と決めつけず、その子の今を見る

不登校の子どもが勉強しないと、「このままで大丈夫?」「甘えているだけなのでは?」と不安になることもあると思います。
でも、勉強しない背景は一人ひとり違います。

私自身、不登校だった頃は自主的に勉強しようとはほとんど思いませんでした。
それでも進路が具体的になってくると、必要な勉強をするようになりました。
だからこそ、まずは「勉強させること」だけに目を向けるのではなく、
- 今どんな状態なのか。
- 何なら関心を持てそうなのか。
- 本人はこれからどうしたいと思っているのか。
そんなところから一緒に考えてみてもいいと思います。
子ども自身が少しずつ自分の道を考えられるようになったとき、その先に必要な「学び」が見えてくることもあります。
周りと同じペースではなくても、その子なりに自分らしく歩いていく方法を探していけたらいいですね。
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運営者プロフィール
管理人:Karan(臨床心理士/発達障害・元不登校当事者)
自身も不登校を経験し、現在は臨床心理士として子どもや保護者の支援に携わっています。
専門的な知識だけではなく、当事者だったからこそ感じることも大切にしながら、不登校の子どもと家族が「自分らしく」歩いていくためのヒントを発信しています。



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