子どもが不登校になると、

「このままで高校に行けるのかな」
「中学校に通えていないけれど、進路はどうなるんだろう」
と、先のことが心配になりますよね。
でも、不登校だからといって、その先の進路がなくなるわけではありません。
高校には全日制・定時制・通信制など、さまざまな学び方があります。

そして大切なのは、「高校に入れるか」だけではなく、その子がどんな環境なら過ごしやすく、成長していけそうかを考えることだと私は思っています。
私自身、中学生のときに不登校になり、県立高校へ進学しました。
でも再び通えなくなり、その後は通信制高校へ転校しています。
この記事では、そんな私自身の経験も交えながら、不登校の中学生にはどんな進路があるのか、進路が決まらないときはどう考えればいいのか、親はどこまで関わればいいのかについてお話しします。
- 不登校の中学生が考えられる主な進路
- 不登校でも高校進学を目指せるのか
- 進路選びで考えておきたいこと
- 進路が決まらないときの親の関わり方
- 元不登校だった私の高校進学・転校の経験
不登校の中学生にも進路の選択肢はある

まずお伝えしたいのは、「不登校だから高校に進学できない」と決まっているわけではないということです。
高校には、大きく分けると次のような課程があります。
全日制高校
一般的に平日の日中に登校して授業を受ける高校です。
中学校と比較的近い生活リズムで学校生活を送ることになります。
定時制高校
昼間や夜間などに授業を行う高校です。
学校によって授業時間や通学スタイルは異なります。
通信制高校
自宅での学習やレポート、スクーリングなどを組み合わせて学ぶ高校です。
登校頻度や学習スタイルは学校・コースによって違います。
つまり、高校へ進学するといっても、「毎日、朝から夕方まで学校へ通う」だけが選択肢ではありません。

不登校の子どもの進路を考えるときは、偏差値や合格できるかだけでなく、通学頻度や学校の雰囲気、学習方法なども確認してみるといいと思います。
私は「普通の高校へ行く」ことしか考えていませんでした
私は中学生のころ不登校でしたが、高校には行きたいと思っていました。
そしてなぜか、「高校からは行ける」と思っていました。
今考えると、特に根拠があったわけではありません。
中学校では行けなかったけれど、高校になれば大丈夫。
そんな感覚だったのだと思います。
当時の私が知っていた選択肢も、かなり限られており、「普通の高校か私立高校か」しか頭にはありませんでした。
通信制高校など、自分の状態に合わせた学校を探すという発想はありませんでした。
そして私は全日制高校を受験し、合格しました。
高校には入れた。でも、通い続けることはできなかった
高校へ入学してから、最初の1か月ほどは通えていました。
でも、その後また行けなくなりました。
短時間だけ登校したり、別室登校をしたりした時期もありましたが、夏休み以降はほとんど通えなくなりました。
なぜ再び行けなくなったのか。
今でも、はっきりとした理由はわかりません。

この経験から感じるのは、「高校に入れるか」と「その学校で過ごしていけるか」は、別のことでもあるということです。
もちろん、中学生のうちに「この学校なら絶対に大丈夫」と判断することはできません。
実際に通ってみなければわからないこともあります。
だからこそ、進路を選ぶときには「合格できる学校」だけではなく、「どんな環境なら過ごしやすそう?」という視点も持っておくといいのではないかと思います。
私は親から提案されて通信制高校へ転校しました

全日制高校へ通えなくなったあと、親から通信制高校を提案されました。
学校の先生からも勧められた、と聞いた記憶があります。
当時は、私自身のメンタルの状態がかなり悪い時期でした。
自分でいろいろな高校を調べて、「ここに行きたい」と決められるような状態ではありませんでした。
どちらかというと、周りが示してくれた道に、そのまま進んだという感覚です。
通信制高校へ移ってからもしばらくは、新しい環境に慣れるまで不安定でした。
それでも慣れてからは、週1回程度のペースで通えるようになりました。
高校3年生のころは、塾との関係もあって週2回ほど通っていました。
私が在籍していたコースでは、学校で授業を受けることはほとんどなく、先生と世間話をして帰るような日がほとんどでした。
一方で、スクーリングや行事など、いつもと違うことには抵抗があり、休むことも多かったです。
これはあくまで私が通っていた通信制高校での経験です。
通信制高校といっても、学校によって登校頻度や学習方法、サポート体制は違います。

だから「通信制なら大丈夫」と考えるのではなく、その学校の仕組みが本人に合いそうかを見ることが大切だと思います。
進路選びでは「その子に合う環境」を考える
不登校の中学生の進路を考えると、「どの高校なら受かる?」ということが気になると思います。
もちろん、受験をするなら大切なことです。
でも、私はもう一つ、「その子がどんな環境なら過ごしやすいか」も考えてほしいと思っています。
たとえば、
- 毎日決まった時間に通うことは負担になりそうか
- 人が多い環境はどうか
- 自宅中心の学習は合いそうか
- 自分のペースで取り組める方がいいか
- どんなことを学びたいのか
などです。
そして、学校では勉強だけをするわけではありません。
人と関わったり、自分で予定を立てたり、困ったときに助けを求めたり。
その子なりに、これから生活していくためのいろいろな力を身につけていく場所にもなります。

だからこそ、「普通はこの進路だから」ではなく、「この子にはどんな環境が合いそうか」という視点を持って選んでいくことが大切だと私は思います。
進路が決まらないときは、親が選択肢を示してもいい
「本人の進路だから、本人に決めさせた方がいい」と思うこともあるかもしれません。
もちろん、本人の意思は大切です。
でも、中学生が一人で高校について調べ、自分に合った学校を比較して決めるのは難しいこともあります。
さらに、不登校で心身ともにつらい状態なら、進路について考える余裕そのものがないこともあります。
私自身、通信制高校への転校を自分で決めたわけではありません。
親が選択肢を示してくれました。

だから私は、本人にすべて任せなくてもいいと思っています。
親が、「こういう学校もあるみたいだよ」「ここなら週に何日かの登校みたい」「こういう学び方もあるよ」と選択肢を見せる。
そして、「どう思う?」と本人の気持ちを確認する。
場合によっては、その子に合いそうな方向へ少し背中を押すことがあってもいいと思います。
親がすべて決めるのでもなく、本人にすべて任せるのでもない。
選択肢を提示しながら、一緒に考えていく。
中学生の進路では、そんな関わり方もあっていいのではないでしょうか。
最初に選んだ進路が合わなくても、考え直すことはできる
私は全日制高校を選びましたが、結果的には通い続けることができませんでした。
そして通信制高校へ移りました。
中学生のころの私が、その未来を予想することはできませんでした。
でも、最初に選んだ道が合わなかったからといって、そこで終わったわけではありません。
別の環境へ移り、そこからまた自分の進路を考えることができました。
中学3年生で決める高校は、とても大きな選択に感じます。
でも、一度の進路選択ですべてが決まるわけではありません。
実際に進んでみて、「やっぱり合わなかった」とわかることもあります。
そんなときは、もう一度考えてもいい。
そう思えるだけでも、親子ともに少し進路を考えやすくなるのではないでしょうか。
まとめ|「入れる学校」だけでなく、その子に合う進路を探していく

不登校になると、「高校に行けるのかな」「進路が決まらないままで大丈夫?」と不安になりますよね。
でも、不登校の中学生にも進路の選択肢はあります。
大切なのは、周りと同じ進路を選ぶことではありません。
その子がどんな環境なら過ごしやすく、これから必要な力を身につけていけそうか。
そこを一緒に考えていくことだと思います。
本人だけでは決められないなら、親が選択肢を探してもいい。
本人の気持ちを確認しながら、少し背中を押してもいい。
そして、選んだ道が合わなければ、また考え直してもいい。
私自身も、県立高校から通信制高校へ進路を変えました。
進路を決めることは、一度で「正解」を当てることではありません。
その子が自分らしく歩いていける道を、その時々で一緒に探していけたらいいのではないでしょうか。
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運営者プロフィール
管理人:Karan(臨床心理士/発達障害・元不登校当事者)
自身も中学生のころに不登校を経験しました。
現在は臨床心理士として、不登校や発達に関する相談に携わっています。
「ありのまま日和」では、当事者としての経験と心理職としての視点から、不登校の子どもと家族が自分らしく歩いていくためのヒントを発信しています。



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